ふでまめ日誌

プラスチックの鏡餅から考える、文化継承のための切り口

喫茶ふでまめ

【12/20(金)今朝の珈琲】

おはようございます。喫茶ふでまめです。
今朝は、哀提伯(エチオピア)産の豆を使って珈琲を淹れました。

この時期、スーパーに買い物に行くと、鏡餅が売られているのを目にします。
プラスチックでできた鏡餅型の容器の中に、小さな餅が複数入っているというやつです。

「毎年正月に家で餅をついて、その餅で鏡餅を作る」という環境を経験したことがない私にとっては、身近にある鏡餅といえばこのタイプ。

時代とともに消えていった文化や、一般的でなくなった風習もたくさんあるなかで、「お正月に鏡餅をお供えする」という行為はカタチを変えてでも続いているんだなぁと思うと興味深いです。

鏡餅文化が長続きしている要因のひとつには、「容器の中に本物のお餅が入っていて、鏡開きの後に食べられる」という点があると思います。
単に「餅を模したプラスチックを飾る」というだけだと、これほど長年にわたって支持されてはいなかったように思うのです。
食べるという「お楽しみ」が用意されているからこそ、特に文化的な背景を知らない私でも飾りたくなるのかなと。

「食べられる」というのはもちろん嬉しいですし、個人的には、容器の中から小餅がコロコロ出てくるというのが、地味に可愛くて面白いよなと思います。

伝統や文化を継承していくためのひとつの切り口として、「嬉しい」「楽しい」「可愛い」「面白い」などの要素をうまく盛り込みつつ、カジュアルな感じで生活に溶け込ませるというのがあるのかなぁと、ぼんやり思ったりしました。
餅論・・・じゃなくて勿論、他にもいろいろな要素があるとは思います。

当店について
喫茶ふでまめ
喫茶ふでまめ
珈琲と手しごとの店
京都市左京区・出町柳駅付近にある「リバーサイドカフェ」内にて日曜の昼だけ営業する、江戸っぽくてお茶目な自家焙煎珈琲の喫茶店です。

記事URLをコピーしました