初心者でもわかる!コーヒーの種類・味の違い・選び方ガイド
「カフェラテとカプチーノ、何が違うんだろう」
「浅煎りってどんな味? 苦いのかな……?」
コーヒーのメニュー表や豆の棚の前で、そんなふうに固まったことはありませんか。
私も同じでした。コーヒーにハマったのは社会人になってからで、当初は「眠気が覚めればカフェインは何でもいい」という程度。それが「せっかくなら違いを楽しめるようになりたい」に変わるまで、ずいぶん遠回りをしました。
この記事では、その遠回りを短縮するために、コーヒーの種類を4つの階層に分けて整理します。京都・出町柳で手回し焙煎機を回している喫茶店主が書いています。
【30秒でわかる】コーヒーの種類は4つの階層で決まる
コーヒーの種類は、次の4階層で整理できます。この順番で絞り込むと、自分の好みに最短でたどり着けます。
| 階層 | 分類 | 味への影響 |
|---|---|---|
| ① 品種 | アラビカ種・カネフォラ種(ロブスタ種)・リベリカ種の3大原種 | 香りの質とカフェイン量が決まる |
| ② 産地・銘柄 | ブラジル、モカ、マンデリンなど約70カ国以上の生産国 | 酸味とコクの方向性が決まる |
| ③ 焙煎度 | ライトからイタリアンまで8段階 | 酸味と苦味のバランスが決まる(影響が最も大きい) |
| ④ 挽き方 | 粗挽き・中挽き・細挽き | 味の濃さと口当たりが決まる |
カフェイン量
方向性
バランス
口当たり
味を決めているのは、主に「③焙煎度」。 同じ「モカ」でも、浅煎りと深煎りでは別の飲み物です。
「モカが好き」と言っても、浅煎りのモカと深煎りのモカでは、飲み比べると別の飲み物です。産地名を覚えるより、焙煎度を覚えるほうが先。ここだけ持ち帰っていただければ、この記事の役目はほぼ果たせています。
コーヒーの種類は全部で何種類ある?
数え方によって答えが変わるので、3つに分けて答えます。
- 植物としてのコーヒーノキ:130種以上(キュー王立植物園のデータベースで133種)
- 商業的に流通している品種:実質2種(アラビカ種とカネフォラ種)で世界生産のほぼ100%
- アラビカ種の栽培品種:ティピカ、ブルボン、ゲイシャなど。World Coffee Researchの品種カタログには主要な55品種が収録されています(エチオピアの在来種まで含めれば数千種)
つまり「コーヒーの種類は3つ」と言われたら原種の話、「何百種もある」と言われたら栽培品種の話。どちらも間違いではありません。
普段のコーヒー選びで意識するのは、このあとに出てくる産地(銘柄)と焙煎度の2つで十分です。
① 品種:コーヒーの3大原種とその違い
コーヒーノキの原種のうち、私たちが口にするのはほぼ次の3つです。
| アラビカ種 | カネフォラ種(ロブスタ) | リベリカ種 | |
|---|---|---|---|
| 世界シェア | 5〜6割 | 4割強 | 0.01%程度 |
| 味の特徴 | 香り高く 酸味とコクのバランス良 | 苦味が強く 香ばしい | 市場にほぼ出回らず 情報が少ない |
| カフェイン | 約1.1〜1.2% | 約2.1〜2.2%(約2倍) | — |
| 主な用途 | レギュラーコーヒー 専門店・カフェ | インスタント・缶 エスプレッソ配合 | 生産地でほぼ消費 |
専門店の豆売り場に並んでいるのは、ほぼすべてアラビカ種です。
アラビカ種|レギュラーコーヒーのほぼすべて
- 世界生産量の5〜6割(近年は55%前後)
- 標高の高い涼しい土地でしか育たず、病害虫に弱い
- 香り・酸味・コクのバランスが良く、専門店やカフェで飲むコーヒーはほぼこれ
- ブラジル、コロンビア、エチオピア、グアテマラなど
喫茶店の豆売りコーナーに並んでいる銘柄は、まず間違いなくアラビカ種です。当店で扱っている豆も、すべてアラビカ種です。
カネフォラ種(ロブスタ種)|苦味とカフェインが強い
- 世界生産量の4割強(近年は45%前後まで上昇中)
- 低地でも育ち、病害虫に強く、収穫量が多い
- 苦味が強く、麦茶のような香ばしさ(good/badどちらにも振れる個性)
- カフェイン量はアラビカ種の約2倍(アラビカ約1.1〜1.2%に対し、ロブスタ約2.1〜2.2%)
- インスタントコーヒー、缶コーヒー、エスプレッソのブレンドに使われる
「安いコーヒーは苦い」と感じる原因の多くはこれです。ただし悪者ではなく、エスプレッソに厚みとクレマ(泡)を出すために意図的に配合されることもあります。
リベリカ種|まず出会わない
- 流通量は世界の輸出量の0.01%程度(年1,000トン未満と推定)
- 生産国はフィリピン、マレーシアなどごく一部
- 生産地でほぼ消費されてしまい、日本の市場に出回ることは稀
「幻の品種」として売られていたら、それはリベリカ種のことです。よく「世界生産の1〜2%」と紹介されますが、これは19世紀末のデータに由来する古い数字で、実際はもっと少ないことが2025年の研究で示されています。
ちなみにその研究では、従来ひとまとめに「リベリカ種」と呼ばれてきたものが、遺伝子解析によって3つの別種(リベリカ、エクセルサ、クライネイ)に分けられることも示されました。3大原種という枠組み自体、これから書き換わるかもしれません。
Q. コーヒーの3大品種は?
A. アラビカ種・カネフォラ種(ロブスタ種)・リベリカ種の3つです。このうちアラビカ種が世界生産の5〜6割を占め、専門店で飲むコーヒーのほとんどがアラビカ種です。
② 産地・銘柄:15種の味の違い一覧
同じアラビカ種でも、育つ土地の標高・気候・精製方法で味が変わります。代表的な銘柄を一覧にしました。
| 銘柄/原産国 | 特徴 | 相性のよいお菓子 |
|---|---|---|
| キリマンジャロ | タンザニア産。キレのある酸味と深いコク、ほんのり甘い香り。”野生的”とも表現される力強い味わい | レモンケーキ、ドライフルーツのタルト |
| ブルーマウンテン | ジャマイカ原産。香り・酸味・苦味のバランスが秀逸で、滑らかな口当たり。まさに”王者の風格” | バターサブレ、スフレチーズケーキ |
| モカ | イエメン・エチオピア産。フルーツのような酸味と甘み、芳醇な香りと豊かなコク | ベリー系のパウンドケーキ、いちじくのコンポート |
| コナ | ハワイ島産。明るい酸味と甘い香り。希少性も高く”世界三大コーヒー”のひとつ | パイナップルケーキ、ココナッツクッキー |
| イルガチェフェ | エチオピア(哀提伯)・シダモ地方の名産。ジャスミンのような香りと鮮やかな酸味。華やかな浅煎りで人気 | レモンタルト、ホワイトチョコとクランベリーのビスコッティ |
| ゲイシャ | 原産はエチオピアだが、パナマ産が有名。フローラルで繊細な香りと紅茶のような優雅な味わい | ローズクッキー、はちみつ入りフルーツゼリー |
| ブラジル(伯剌西爾) | 世界最大の生産国。酸味と苦味がバランス良く、万人に好まれるやさしい味。ブレンドのベースに最適 | シンプルなカステラ、ミルクチョコレート |
| コスタリカ | みずみずしい酸味とマイルドなコクが調和。スペシャルティコーヒーの評価も高い | アップルパイ、キャラメルラスク |
| グアテマラ(跨的馬拉) | 高地栽培。フレッシュな酸味と華やかな香り、赤ワインのようなコクが魅力 | シナモンロール、ドライオレンジ入りのチョコ菓子 |
| コロンビア | ナチュラルな甘さと重量感のあるボディ、ほどよいフルーティー感。バランス型で飲みやすい | キャラメルフィナンシェ、りんごのタルト |
| マンデリン | インドネシア産。強い苦味と重厚なコク。ハーブやスパイスを感じる余韻 | ビターショコラ、ナッツ入りスコーン |
| パプアニューギニア | 軽やかな酸味とまろやかな甘み、やさしい口あたり。香りは華やかだがクセが少ない | アプリコットのパウンドケーキ、白ごまクッキー |
| ペルー | 標高の高い地域で育つ豆。すっきりした酸味とやわらかな甘さ、クリーンな後味。オーガニック栽培も多い | はちみつバタートースト、素朴な米粉クッキー |
| インド | モンスーンの影響を受けた独特の風味とコク。スモーキーでスパイス感のある味わい | チャイ風スパイスケーキ、黒糖入りバナナブレッド |
| タイ | アジアで注目される産地。ナッツ感やチョコレートのような甘み、軽やかな苦味のバランス | ほうじ茶プリン、塩キャラメルサブレ |
産地は3つのブロックで覚えると早い
15種を丸暗記する必要はありません。大陸ごとの傾向を押さえるだけで、初めて見る銘柄でも味の見当がつきます。
| 産地ブロック | 代表銘柄 | 味の傾向 |
|---|---|---|
| 中南米 | ブラジル、コロンビア、グアテマラ、コスタリカ | 酸味と苦味のバランス型。クセが少なく飲みやすい |
| アフリカ | モカ、キリマンジャロ、イルガチェフェ | フルーツや花のような香りと、はっきりした酸味 |
| アジア・太平洋 | マンデリン、インド、パプアニューギニア | 強い苦味と重いコク。スパイス感のある余韻 |
ブラジル/コロンビア
グアテマラ/コスタリカ
酸味と苦味がほどよく、クセが少ない
モカ/キリマンジャロ
イルガチェフェ
フルーツや花のような香りと明るい酸味
マンデリン/インド
パプアニューギニア
強い苦味と重いコク、スパイス感のある余韻
迷ったら、この3択で。 酸味が欲しい → アフリカ/苦味が欲しい → アジア/どちらでもない → 中南米
迷ったら「酸味が欲しければアフリカ、苦味が欲しければアジア、どちらでもなければ中南米」。この3択でかなり当たります。
キリマンジャロとモカの違いは?
名前は似た文脈で語られますが、産地も味も別物です。
| キリマンジャロ | モカ | |
|---|---|---|
| 産地 | タンザニア(キリマンジャロ山麓) | イエメン・エチオピア |
| 酸味 | キレのある鋭い酸味 | フルーツのような甘い酸味 |
| コク | 深く力強い | 芳醇でまろやか |
| 香り | ほんのり甘い、野性的 | ワインやベリーを思わせる華やかさ |
| 向いている人 | しっかりした飲みごたえが欲しい人 | 香りを楽しみたい人 |
ざっくり言うと、キリマンジャロは「力強い酸味」、モカは「甘い酸味」。どちらも浅めの焙煎で個性が立ちます。
③ 焙煎度:味の8割を決めるのはここ
生豆を煎る度合いのこと。同じ豆でも焙煎度が違えば、まったく別の味になります。
日本では全日本コーヒー協会の分類にならって、浅い順に8段階で表すのが一般的です(世界共通の規格ではなく、海外ではAgtron値という測色の数値で示すことも多くあります)。
当店で焼いているのは、8段階のうち3つ
- ミディアム
- 哀提伯(エチオピア)産/跨的馬拉(グアテマラ)産
- シティ
- 跨的馬拉(グアテマラ)産/季節のコーヒー
- フルシティ
- 伯剌西爾(ブラジル)産/夜更けぬ(カフェインレス・コロンビア産)
| 焙煎度(ロースト名) | 豆の色 | 味の特徴 | 相性のよい銘柄 | ふでまめでの扱い |
|---|---|---|---|---|
| ライトロースト(超浅煎り) | ごく淡いベージュ | 酸味が強く、香り・コクともに弱い。生豆の青っぽさが残る | ※一般に飲用には不向き | — |
| シナモンロースト(浅煎り) | シナモン色 | フルーティーな酸味が主役。香りは華やかで軽く繊細 | イルガチェフェ、ゲイシャ、モカ | — |
| ミディアムロースト(中浅煎り) | ミルクチョコ色 | 酸味と香りのバランスが良く、スッキリ軽やか。アメリカン向き | モカ、ペルー、パプアニューギニア | 哀提伯(エチオピア)産/跨的馬拉(グアテマラ)産 |
| ハイロースト(中煎り) | 標準的なブラウン | 酸味と苦味のバランスが取れた定番の味。喫茶店や家庭で最も多い | ブラジル、グアテマラ、コロンビア | — |
| シティロースト(中深煎り) | 濃いブラウン | 苦味が出始め、コクが増す。酸味は控えめ、香ばしさが立つ | キリマンジャロ、グアテマラ、コロンビア | 跨的馬拉(グアテマラ)産/季節のコーヒー |
| フルシティロースト(深煎り) | ダークブラウン | 苦味とコクが際立つ。酸味はほぼなく、ボディ感が強い | マンデリン、インド、タイ | 伯剌西爾(ブラジル)産/夜更けぬ(カフェインレス・コロンビア産) |
| フレンチロースト(極深煎り) | 黒に近い焦げ茶 | スモーキーで濃厚な苦味。ミルクとの相性が抜群 | インド、マンデリン | — |
| イタリアンロースト(最深煎り) | 黒くツヤのある外観 | 苦味が極まり、重厚でパンチのある味。酸味はゼロ。エスプレッソ向け | コロンビア、マンデリン | — |
(当店の取り扱いは2026年7月時点。産地の漢字表記は当店のお品書きにならっています)
同じ豆を、2つの焙煎度で置いている理由
上の表をよく見ると、跨的馬拉(グアテマラ)産だけが2つの焙煎度にまたがっているのがわかると思います。ミディアムローストと、シティロースト。
これは在庫の都合ではなく、この記事でいちばん言いたかったこと——「味を決めているのは焙煎度」——を、実際に飲んで確かめていただくためです。同じ農園の同じ豆が、焼き方だけで別の顔になる。文章で100回説明するより、2杯並べて飲んでもらったほうが早い。
浅煎りと深煎り、どちらを選べばいい?
判断基準はひとつ。その一杯を、何と一緒に飲むか。
- ブラックでじっくり味わう → 浅煎り〜中煎り。産地ごとの個性が出るのはこちら
- ミルクや砂糖を入れる → 中深煎り〜深煎り。ミルクに負けない苦味とコクが必要
- 食事やお菓子と一緒に → 中煎り。どちらにも寄りすぎず邪魔をしない
「酸味が苦手」という方は、浅煎りが嫌いなのではなく、古い豆の酸味が苦手なだけ、ということがよくあります。焙煎したての浅煎りの酸味は、レモンやベリーのような明るい酸味で、劣化した豆の酸っぱさとは別物です。ここは一度、焙煎日の新しい豆で試してみてほしいところ。
④ 挽き方:同じ豆でも濃さが変わる
| 挽き方 | 粒の大きさ | 適した抽出方法 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 粗挽き | グラニュー糖〜ザラメ程度 | フレンチプレス、水出しコーヒー | 抽出時間が長い方法向き。すっきりした味で雑味が出にくい |
| 中挽き | 砂糖程度(やや細かめ) | ペーパードリップ、サイフォン | 最も一般的。味のバランスが良く、酸味・苦味ともに感じやすい |
| 細挽き | 小麦粉よりやや粗い程度 | エスプレッソ、エアロプレス | 表面積が多く苦味が立ちやすい。濃さを出したいときに |
粉が細かいほどお湯に触れる面積が増え、成分がよく出る=濃く・苦くなります。「同じ豆なのに家で淹れると薄い」というときは、挽き目が粗すぎることが多いです。
【一覧】苦い順・酸味が強い順で選ぶ
「結局どれが苦くて、どれが甘いのか」を一覧にしました。焙煎度が同じ場合の、銘柄どうしの比較です。
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焙煎度の影響のほうが銘柄差より大きく、深煎りのモカは浅煎りのマンデリンより苦くなります。
苦味が強い順
- マンデリン
- インド
- タイ
- ブラジル
- コロンビア
- グアテマラ
- コスタリカ
- キリマンジャロ
- モカ
- イルガチェフェ/ゲイシャ
酸味が強い順
- ゲイシャ
- イルガチェフェ
- モカ
- キリマンジャロ
- コスタリカ
- グアテマラ
- ペルー
- コロンビア
- パプアニューギニア
- ブラジル
- マンデリン
甘さを感じやすい順
ブラックコーヒーに糖分はほぼ含まれていません(日本食品標準成分表でも、コーヒー浸出液100gあたりの糖類は0g)。ここでの「甘い」は後味に残る甘さの印象を指します。
- ゲイシャ(蜜のような余韻)
- コナ
- ブルーマウンテン
- コロンビア
- モカ
- パプアニューギニア
ただし繰り返しになりますが、焙煎度の影響のほうが銘柄差より大きいです。深煎りのモカは、浅煎りのマンデリンより確実に苦い。この順位はあくまで「同じ焙煎度で比べたら」の話として使ってください。
【番外編】カフェメニューの種類と違い
豆の話とは別に、店で出てくるドリンクの名前も整理しておきます。
| メニュー | 中身 | 特徴 |
|---|---|---|
| エスプレッソ | 細挽きの粉に高圧で湯を通した濃縮コーヒー | 少量で濃厚。すべてのアレンジの土台 |
| アメリカーノ | エスプレッソ+湯 | 濃さを薄めたもの。ドリップとは香りの立ち方が違う |
| カフェラテ | エスプレッソ+たっぷりの温めた牛乳 | ミルク感が強くまろやか |
| カプチーノ | エスプレッソ+牛乳+泡立てたミルク | 泡の分だけ軽く、コーヒー感が立つ |
| カフェオレ | ドリップコーヒー+温めた牛乳 | フランス式。ラテよりやさしい味 |
| マキアート | エスプレッソに少量のミルク | “染み”の意味。コーヒー主役 |
| ウィンナーコーヒー | コーヒー+ホイップクリーム | 混ぜずに味の変化を楽しむ |
カフェラテとカプチーノの違い
違いは「泡の量」だけではなく、ミルクの総量・泡の厚み・全体の容量の3点です。
| カプチーノ | カフェラテ | |
|---|---|---|
| 全体量 | 約150ml | 約240ml |
| ミルク | スチームミルク約100ml | カプチーノより多い |
| 泡 | 厚い(1cm以上) | 薄い |
| 味の印象 | コーヒーの味が立つ | まろやかでミルク寄り |
イタリアエスプレッソ協会の基準では、カプチーノは「エスプレッソ25ml+スチームミルク100ml」で全体約150ml。一方のカフェラテには国際的な統一規格がなく、店によって幅があります。
ざっくり言えば、小さくて泡が厚いのがカプチーノ、大きくてミルクが多いのがカフェラテ。
自分に合うコーヒーの選び方
味の好みから選ぶ
| 好み | 焙煎度 | おすすめの銘柄 |
|---|---|---|
| 酸味が好き・華やかな香りが好き | 浅煎り〜中浅煎り | イルガチェフェ、モカ、ゲイシャ |
| 苦味とコクが欲しい | 深煎り | マンデリン、インド |
| どちらでもない・迷っている | 中煎り | ブラジル、コロンビア |
| ミルクを入れて飲む | 中深煎り〜極深煎り | コロンビア、マンデリン |
飲むシーンから選ぶ
| シーン | 選び方 |
|---|---|
| 朝、目を覚ましたい | 中煎り〜深煎り。しっかりした苦味で頭が起きる |
| 昼、食後の一杯 | 中煎り。料理の後味を流しつつ主張しすぎない |
| 夜、ゆっくり過ごす | 浅煎りか、カフェインの少ないデカフェ(当店なら「夜更けぬ」) |
| お菓子と一緒に | お菓子の甘さに合わせる。濃い甘さには深煎り、軽い焼き菓子には浅煎り |
当店のブレンドは、焙煎度の組み合わせでできている
ここまで「味を決めているのは焙煎度」と繰り返してきましたが、当店の2つのブレンドは、まさにその考え方で組んでいます。
鳥獣戯画は、同じ跨的馬拉(グアテマラ)を2つの焙煎度で使っています。
2つのブレンドはまったく違う性格ですが、使っている産地は哀提伯・跨的馬拉・伯剌西爾の3つだけ。違いを作っているのは産地ではなく、どの焙煎度を選んだかです。
鳥獣戯画ブレンド(人気No.1)
| 豆 | 焙煎度 |
|---|---|
| 哀提伯(エチオピア)産 | ミディアムロースト |
| 跨的馬拉(グアテマラ)産 | ミディアムロースト |
| 跨的馬拉(グアテマラ)産 | シティロースト |
3種類のうち2つは、同じグアテマラです。違うのは焙煎度だけ。
ミディアムの明るい酸味に、シティの香ばしさを重ねることで、華やかさとコクを両立させています。豆の産地を増やさずに、焙煎度で厚みを作る。この記事で言いたかったことの、いちばんわかりやすい実例です。
胸算用ブレンド
| 豆 | 焙煎度 |
|---|---|
| 跨的馬拉(グアテマラ)産 | シティロースト |
| 伯剌西爾(ブラジル)産 | フルシティロースト |
こちらは中深煎りと深煎りの組み合わせ。酸味を抑え、コクと苦味を軸にしています。ミルクを入れても負けません。
2つのブレンドは、まったく違う性格でありながら、使っている産地は3つだけです。違いを作っているのは、産地ではなく焙煎度のほうだ、ということが伝わるでしょうか。
よくある質問
Q. コーヒーの種類は全部でいくつありますか?
A. 植物としてのコーヒーノキは130種以上が確認されていますが、商業的に流通しているのはアラビカ種とカネフォラ種の実質2種です。アラビカ種の栽培品種は、主要なものだけで55品種が品種カタログに収録されています。
Q. コーヒーの3大品種(3大原種)は?
A. アラビカ種・カネフォラ種(ロブスタ種)・リベリカ種です。アラビカ種が世界生産の5〜6割を占めます。
Q. いちばん苦いコーヒーはどれですか?
A. 銘柄ではマンデリン、焙煎度ではイタリアンローストが最も苦くなります。ただし味への影響は焙煎度のほうが大きく、深く煎ればどの銘柄でも苦くなります。
Q. キリマンジャロとモカの違いは?
A. キリマンジャロはタンザニア産でキレのある鋭い酸味、モカはイエメン・エチオピア産でフルーツのような甘い酸味です。どちらも浅めの焙煎で個性が出ます。
Q. 酸っぱいコーヒーが苦手です。どう選べばいいですか?
A. 中深煎り以上(シティロースト〜)を選ぶと酸味はほぼ感じません。ただし「酸っぱい」と感じる原因が豆の劣化である場合も多いので、焙煎日の新しい豆を試してみてください。
Q. カフェインが少ないコーヒーはありますか?
A. アラビカ種はカネフォラ種の約半分です。さらに抑えたい場合はカフェインを除去したデカフェを選んでください。当店では「夜更けぬ」という名前で、コロンビア産のカフェインレスをフルシティローストで出しています。
コーヒー選びは「正解」より「発見」を楽しむ
ここまで4つの階層をお伝えしましたが、正直なところ、覚えなくても大丈夫です。
大事なのは、飲んだときに「あ、これ好きかも」と思った一杯の焙煎度と産地をメモしておくこと。それを3回くらい繰り返すと、自分の好みの輪郭が勝手に見えてきます。
私も手回しの焙煎機をぐるぐる回しながら、いまだに「なんで今日はこんなに美味しく焼けたんだろう」と首をかしげています。毎回わかるようになる日は、たぶん来ません。それがいいのだと思うことにしています。
——
お家で試してみたい方へ
記事のなかで「浅煎りの酸味と、古い豆の酸っぱさは別物」という話をしました。せっかく好みの焙煎度を見つけても、保存で味が落ちてしまうと、もったいない。
当店では、珈琲豆の保存缶を謹製しております。
珈琲豆保存缶【大判サイズ】〜ふでまめ謹製〜
- 1,980円(税込)
- 珈琲豆 約250gが入る大判サイズ
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一緒にご購入いただいた珈琲豆は10%増量。さらに、この缶を持って当店にお越しいただくと、そのたびに10%増量でお詰めします。
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▶ 喫茶ふでまめ オンライン支店(珈琲豆・ドリップバッグ)
京都にお越しの方へ
京都・出町柳、下鴨神社から歩いて4分の場所で、毎週日曜の12:00〜16:30だけ営業しています(ご注文は16:00まで)。
その日の焙煎について、聞いていただければいくらでもお話しします。長くなりがちなので、お時間のあるときにどうぞ。
またお目にかかれる日を、楽しみにしております。
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参考資料
- 全日本コーヒー協会「コーヒーの生産地」「焙煎・配合・粉砕」
- 全日本コーヒー公正取引協議会「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約」
- USDA Foreign Agricultural Service「Coffee: World Markets and Trade」
- Royal Botanic Gardens, Kew「Plants of the World Online: Coffea L.」
- World Coffee Research「Coffee Varieties Catalog」
- 文部科学省「日本食品標準成分表(コーヒー浸出液)」
- Istituto Nazionale Espresso Italiano「Espresso Italiano Certificato」
