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喫茶店が直伝!家で美味しいコーヒーを淹れる方法とおすすめアイテム

喫茶店が直伝!家で美味しいコーヒーを淹れる方法とおすすめアイテム
喫茶ふでまめ

こんにちは。喫茶ふでまめと申します。
京都・出町柳で、毎週日曜にだけ営業している喫茶店です。

営業中、お客さまから「家でも本格的なコーヒーを飲みたい」「自分でコーヒーを淹れる生活に憧れる」といったお声をいただくことがあります。

淹れたてのコーヒーを自宅で味わえるなんて、コーヒー好きにはたまらないですよね。
「コーヒーを淹れる」という新しい趣味も手に入って、一石二鳥です。

しかし実際に始めようとすると、以下のような疑問も出てきます。

  • 何から始めればいいんだろう?
  • 豆や器具はどう選べばいいの?
  • お湯の温度や注ぎ方が難しそう…

そこで今回は、営業日以外も毎朝欠かさずにコーヒーをハンドドリップしている私が、超カンタンで美味しいコーヒーの淹れ方をご紹介します。
いつも店で実践している淹れ方なので、クオリティはお墨付きです。

さらに、自宅や店で愛用しているオススメのアイテムもご紹介。
お家でコーヒーを楽しむために必要な情報を、余すことなく伝授したいと思います。
「自分で淹れたコーヒーを飲む」というライフスタイル、今日からぜひご一緒しましょう。

本記事では、一部の商品紹介にアフィリエイト広告を利用しています。当然、紹介する商品は、すべて実際に私が使用して「オススメできる」と思ったものばかりです。アフィリエイト広告での収益は、当サイトの運営費に充てさせていただいています。

もくじ
  1. お家でコーヒーを淹れるのに必要な6つのアイテム(計15,000円くらい)
  2. お家でコーヒーを淹れる手順
  3. コーヒー豆の上手な選び方
  4. 自宅でコーヒーを飲む際のよくある疑問
  5. お家でコーヒーを淹れる3つのメリット
  6. お家コーヒーを始めて、一緒にコーヒー沼にハマりましょう

お家でコーヒーを淹れるのに必要な6つのアイテム(計15,000円くらい)

まずは、家で美味しいコーヒーを淹れるために必要な道具をご紹介します。
いずれも実際に、私が自宅および店で使っているアイテムばかりです。

すべてイチから揃える場合の予算は、15,000円ほど。
一度揃えてしまえば、ずっと使い続けられます。

※すでに道具をお持ちの方は、次の「お家でコーヒーを淹れる手順」へどうぞ!

1.ミル(5,000円弱)

コーヒー豆を粉にするための道具が「ミル」です。

美味しいコーヒーを楽しむなら、豆は「飲む直前に挽く」が鉄則。
なぜなら、コーヒー豆は粉にした瞬間に、どんどん鮮度が下がっていくからです。

ミルには「手動」と「電動」の2タイプがあります。

どちらにもメリットはありますが、個人的には手動ミルがオススメ。
なぜなら、豆を手で挽くのは非常に楽しいからです。

たとえるなら、緩衝材のプチプチを潰すような気持ちよさ。
毎朝つい、余計に豆を挽きたくなる衝動と戦うことになるでしょう。

ここでは、そんな「クセになる」手動ミル2つと、「手軽に使える」電動ミル1つをご紹介します。

【手動】カリタ・ドームミル

「カリタ・ドームミル」は、レトロな見た目が可愛い手動ミルです。
小ぶりなサイズ感がちょうどよく、自宅で毎朝使っています。
インテリアとしても大活躍。

手動コーヒーミル「カリタ(Kalita)ドームミル」

豆の投入部にフタがついているため、挽いている最中に豆が飛び散る心配もありません。
以下のように、ハンドルを回して豆を挽きます。

挽いた後の粉は、下部の引き出しの中に溜まっていきます。

カリタ(Kalita)ドームミルの粉受け部分

【手動】カリタ・ダイヤミル

「カリタ・ダイヤミル」は、ずっしりとした重量感のある本格的な手動ミルです。
店では、こちらのミルを使っています。

手動コーヒーミル「カリタ(Kalita)ダイヤミル」

歯車で押しつぶすようにして、ゆっくりと豆を挽く点が特徴です。
そのため、口当たりがまろやかなコーヒーに仕上がります。

手で回すときの「カラカラカラカラ・・・」という音も心地よく、癒されます。

デメリットは、豆を挽くのに時間がかかる点です。
1杯分の豆(20g)を挽くのに、5分くらいかかってしまいます。

また、本体の重量が3.3kgあり、かなり重いです。
持ち運びには全然適していません。

それでも「見た目」「挽き心地」「コーヒーのまろやかさ」を総合すると、やはり魅力的。
ロマン枠として、ぜひ候補に入れていただきたい1台です。

【電動】オーシャンリッチ

「オーシャンリッチ」は、円筒型の小型電動ミルです。

ボタンを押すだけでラクに豆を挽けます。
USB TypeCケーブルで充電できるので、コンセントのないところでも使用できます。

また、好みの味に合わせて、粉の細かさを5段階で調整できる点も便利です。
(一般的に、粉が細かいほどコーヒーの味は濃くなります)

電動コーヒーミル「オーシャンリッチ」

店では、ご注文が集中したときや、カフェオレベース用に濃い目のコーヒーを淹れたいときなどに使用しています。

デメリットとしては、動作中に大きな音が鳴る点です。
店では、お客さまの妨げにならないよう、冷蔵庫に入れて遮音しています。
また、充電中は動作しない仕様になっているため、使用前にあらかじめ充電しておく必要があります。

2.ドリップケトル(コーヒーポット)(4,000円弱)

「ドリップケトル」とは、コーヒーを淹れるために使う、注ぎ口が細長いヤカンのことです。
通常のヤカンと比べて、注ぐお湯の量をコントロールしやすい点が特徴です。

ハリオ・V60ヴォーノ(+タニタの温度計)

「V60ヴォーノ」は、ハリオ社が販売している定番ドリップケトルです。
私も自宅で毎日使っており、使い込みすぎて変色しています。

コーヒーケトル「ハリオ(Hario)V60・ヴォーノ」

ちなみに、コーヒーを淹れる際には、お湯の温度管理が大切です。
ケトル内の湯温を測るために、私は以下の温度計を併用しています。

TANITA温度計

なんとこのように、V60ヴォーノのフタにジャストフィットします。
このために空いている穴だとしか思えません。

ハリオ(Hario)コーヒードリップケトルのフタ
ハリオ(Hario)コーヒードリップケトルのフタにTANITA温度計を刺す
ハリオ(Hario)コーヒードリップケトルのフタにTANITA温度計がぴったり刺さる

エペイオス・Humming Bird

「エペイオス・Humming Bird」は、電気式のドリップケトルです。
土台についているダイヤルを回して、1℃単位でお湯の温度を調整できます。
また、最大900mlのお湯を沸かせるので、2~3杯分いっぺんに淹れられます。

コーヒードリップケトル「エペイオス・Fine&Flow」

持ち手が熱くならないのでヤケドのリスクも低く、オススメです。

デメリットは、いいお値段がするという点。
また、慣れるまでは操作方法がやや難解に感じるかもしれません。

3.ドリッパー(500円弱)

「ドリッパー」は、その名のとおり「コーヒーをドリップするための台」です。
いろんなメーカーから、いろんな素材・構造のものが販売されています。

ハリオ・V60ドリッパー

「V60ドリッパー」は、世界中で広く使われている大ベストセラーです。
透明な見た目が美しく、軽くて取り回しもよく、そして驚くほど安い(笑)。

コーヒードリッパー「ハリオ(Hario)V60ドリッパー」


私も、スペア用を含めて3台所有しています。
非常にオススメ。

ORIGAMIドリッパー(+土台)

「ORIGAMIドリッパー」は、見た目が非常に美しいドリッパーです。

鮮やかな色味と縦溝の入った構造が、まさに折り紙のように見えます。
カフェ等でもよく使われているので、目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

樹脂製のものと、磁器製のものがあります。

▼ORIGAMIドリッパー air(樹脂製)

コーヒードリッパー「オリガミ(ORIGAMI)ドリッパー air」

▼ORIGAMIドリッパー(磁器製)

コーヒードリッパー「オリガミ(ORIGAMI)ドリッパー」

※陶器製のドリッパーは、割れやすいので慎重に扱ってください!

形状・発色ともに美しく、見ているだけでもテンションが上がります。

使用するには、別売りのホルダー(固定するための脚)が必要です。
私は、こちらのホルダーを使っています。

コーヒードリッパーホルダー「オリガミ(ORIGAMI)ドリッパーホルダー・桜」

4.ペーパーフィルター(600円/100枚)

「ペーパーフィルター」は、コーヒーを抽出するときに使う紙製のフィルターです。
ドリッパーの上にセットし、中に粉を入れてお湯を注ぐことで、コーヒーが抽出されます。

ドリッパーによって、フィットする形状が異なります。
私は普段、ハリオの「V60ドリッパー」を愛用しているので、ペーパーフィルターもV60仕様のものを使っています。

コーヒーペーパーフィルター「ハリオ(Hario)V60」

まとめ買いすれば1枚あたり4円弱と、非常に割安になります。

ちなみに我が家では、100円ショップのセリアで売られている「コーヒーフィルターケース」に入れて保管しています。
取り出しやすく、非常に便利です。

100円ショップのセリアで買える、コーヒーフィルターケース

5.スケール(5,000円弱)

美味しいコーヒーを淹れるには、豆とお湯の量を「重さ」で量ることが大切です。
(具体的な方法は、このあと動画付きでわかりやすくご説明します)

そのため、スケールは必需品です。

コーヒー用に作られたスケールは、通常のキッチンスケールと異なり、以下のような特徴があります。

  • 0.1g単位で重さを量れる
  • お湯を注ぐ「時間」も同時に測れる

タイムモア・Black Mirror Basic PRO

「タイムモア・Black Mirror Basic PRO」は、洗練された見た目が美しい、コーヒー専用のスケールです。
私も、自宅および店でメイン機として使っています。

コーヒースケール「タイムモア・Black Mirror Basic PRO」

多機能なだけに、最初は操作方法がよくわからず悩まされました。

しかし慣れてしまえば、非常に便利で安定感のある、頼れるスケールです。
液晶面も見やすく、重宝しています。

USBタイプCケーブルでの充電式。
充電しながら使用できる点も、便利です。

ハリオ・V60スケール

「V60スケール」も、コーヒー専用のスケールです。
当店では、サブ機として使用しています。

コーヒースケール「ハリオ(Hario)V60スケール」

デメリットは、液晶部分の視認性がよくない点です。
とくに、照明が暗い場所では、とても見づらく感じます。
また、電源が物理ボタンになっていないため、重さや時間を瞬時にリセットできない点も、やや不便です。

しかし、機能的には十分であり、活躍してくれています。
薄型なので持ち運びしやすく、スペースを取らない点も推しポイント。

6.サーバー(700円弱)

サーバーは、ハンドドリップしたコーヒーを受けて貯めておくための容器です。

ぶっちゃけ、マグカップの上に直接ドリッパーを置けば、サーバーがなくてもコーヒーは淹れられます。
実際、私も自宅ではよくやる手口です。

ただし、カップの深さによっては、フィルターがコーヒーに浸かってしまうことがあります。
そうなると、狙った味わいが出にくくなることも。

そのため、安定して美味しいコーヒーを淹れるには、サーバーの使用をオススメします。

ハリオ・V60サーバー

「V60サーバー」は、シンプルで使いやすいコーヒーサーバーです。
値段も手ごろで、とりあえず一家に一台備えておきたいアイテム。

コーヒーサーバー「ハリオ(Hario)V60サーバー」

ちなみに店では、急須をサーバー代わりに使い、お客さまの目の前で1杯ずつ注いでいます。
とても楽しいです(自己満足)。

「もっと安く済ませたい!」という方は・・・

色々とアイテムをご紹介したのですが、全部揃えるのはけっこうお金がかかるなぁ~と思った方もいらっしゃるかもしれません。
最初は安く揃えて、とにかく始めてみるというのも全然アリです。

たとえば、メルカリ等で中古品を探すのもよいでしょう。

また、以下のような感じにすれば、けっこう節約できます。
合計5,000円ほどで、とりあえず必要なものが一式揃います。

  • ミル・・・雑貨店やネットショップで、安いものを買う(2,000円弱)
  • ケトル・・・雑貨店やネットショップで、安いものを買う(2,000円弱)
  • フィルター・・・100均で買う
  • ドリッパー・・・100均で買う
  • スケール・・・家にあるキッチンスケール+キッチンタイマーを使う
  • サーバー・・・使わない(マグカップに直接ドリップする)

ただし、注意点もあります。
それは「結局、良いものが欲しくなる」ということです(笑)。

実際、私も最初は上記のように安価なアイテムを使ってコーヒーを始めました。
しかし、使っているうちに、はじめは気づかなかった欠点が見えてくるようになります。
たとえば、以下のような点です。

  • 安いミル・・・金属音が気になる。また、豆が飛び散って掃除が大変
  • 安いケトル・・・謎の金属臭が気になる
  • 100均のフィルター・・・紙のニオイが気になる

とはいえ、長続きするかわからない段階で、いきなりポンとお金を出すのは怖いもの。
「お金がもったいないからやめとこうかな・・・」と思って断念してしまうくらいであれば、かつての私と同様に、まずは安価な道具をパートナーとして、はじめの一歩を踏み出していただきたいなと思います。

そして「コーヒーを淹れるのって楽しいな」と思えてきたら、ちょっとずつアイテムをレベルアップさせていけばいいんです。

これで、コーヒーを淹れるために必要な物が揃いました。
それではいよいよ、実技に入りましょう。
「美味しいコーヒーを淹れる方法」をご紹介します。

お家でコーヒーを淹れる手順

美味しいコーヒーの淹れ方をご紹介します。
コーヒーの淹れ方は「レシピ」とも言います。

当店では、非常にシンプルでわかりやすいレシピを採用しています。
というのも、複雑なレシピだと、ド忘れしたりミスったりするリスクがあるからです。

そこで、基本のレシピは極限までシンプルにし、使う豆や、その日の気温、お客さまのお好み等に合わせて、少しずつアレンジしています。

コーヒーをハンドドリップする手順

各手順を、詳しく見ていきましょう。

【手順1】お湯を沸かす

まずは、お湯を沸かします。
実際にドリップで使うよりも少し多めの、400mlほど沸かしておきましょう。

温度は、90℃くらいが目安です。
沸騰直後のお湯を使うと、コーヒー豆の成分が必要以上に抽出され、エグ味などが出やすくなってしまいます。

完全に沸騰したお湯は、以下のようにすると90℃くらいになります。

  • 【方法1】水を大さじ1~2ほど加える
  • 【方法2】通常のヤカンで沸騰させたお湯を、空のドリップケトルに移す

お湯が沸くまでの時間を使って、手順2の「豆を挽く」を済ませておきましょう。

【手順2】豆を挽く

使う豆の量は、体積ではなく「重さ」で決めてください。
私は、豆の焙煎度合いに応じて、以下の重さの豆を使っています。

  • 深煎りの豆・・・20g
  • 浅煎りの豆・・・18g

ややこしいので、ざっくりと「1杯あたり20g」と考えていただいて問題ありません。

豆を量ったら、ゴリゴリと挽きます。

【手順3】ペーパーフィルターにお湯をかける

豆が挽けたら「ペーパーリンス」という作業をします。

ペーパーリンスの手順は、以下のとおりです。

  1. フィルターをミシン目付近で折り、ドリッパーにセットする
  2. フィルターにまんべんなくお湯をかける

ペーパーリンスの目的は、大きく以下の3点です。

  • ペーパーフィルターのニオイを取ること
  • ペーパーフィルターをドリッパーに吸着させ、ドリップしやすくすること
  • ドリッパーとサーバーを温めること

ちなみに、個人的には3番目の「温める」が最重要だと思っています。

コーヒーは、サーバーやマグカップを温めてから淹れるだけで、格段に美味しくなります。
このライフハックならぬ「コーヒーハック」は、インスタントコーヒーの場合でも有効です。
ぜひ試してみてください。

【手順4】ペーパーフィルターに粉をセットする

サーバーに溜まったお湯を捨てて、フィルターに粉をセットします。
ドリッパーをゆすって、平らになるようにしましょう。

個人的に、このタイミングでふわっと立ち昇るコーヒーの香りがめちゃくちゃ好きです。

【手順5】5回に分けてお湯を注ぐ

いよいよ、お湯を注いでいきます。

当店の基本レシピは「50mlを5秒おきに5回注ぐ」です。

コーヒーをハンドドリップする、非常にカンタンなレシピ

シンプルで覚えやすいだけでなく、雑味が出にくくなり、すっきりとした苦味・酸味・甘味を表現しやすくなります。

1投目:50ml注いでドリッパーをゆする

タイマーをスタートさせて、5秒待ちます。
なぜ最初に5秒待つのかというと、焦ってお湯を注ごうとして失敗するのを防ぐためです。

その後、5秒~10秒の5秒間で、50mlのお湯を注いでください。
注いだら、ドリッパーを軽くゆすり、タイマーが15秒になるまで待ちます。

2投目:真ん中で小さく円を描くように、100mlまで注ぐ

15秒~20秒の5秒間で、さらに50mlのお湯を注ぎます。
スケールの目盛りでいうと、合計100mlのお湯が注がれたことになります。

このときのコツは、中心部分で小さく円を描くように注ぐことです。
ひらがなの「の」の字をイメージして、小さくクルクルと注ぎましょう。
スケールの目盛りが100mlになったら、25秒まで待ちます。

3投目:やや大き目の円を描くように、150mlまで注ぐ

25秒~30秒の5秒間で、さらに50mlのお湯を注ぎます。
スケールの目盛りでいうと、合計150mlのお湯が注がれたことになります。

このときのコツは、2投目よりもやや大きめの円を描くように注ぐことです。
とくに浅煎りの豆の場合、ここで大き目の円を描くことで香りが出やすくなります。
スケールの目盛りが150mlになったら、35秒まで待ちます。

4投目:ドリッパーのフチ付近で、左右に往復させるように200mlまで注ぐ

35秒~40秒の5秒間で、さらに50mlのお湯を注ぎます。
スケールの目盛りでいうと、合計200mlのお湯が注がれたことになります。

さきほどまでとは違い、ドリッパーのフチ付近を行ったり来たりするように、静かにお湯を注ぎます。
できるだけ静かに、粉を暴れさせないようゆっくりと注ぐことで、雑味が出にくくなります。

スケールの目盛りが200mlになったら、45秒まで待ちます。

5投目:4投目と同様に、250mlまで注ぐ

45秒~50秒の5秒間で、最後の50mlのお湯を注ぎます。
スケールの目盛りでいうと、合計250mlのお湯が注がれたことになります。

4投目と同様、ドリッパーのフチ付近で静かにお湯を注ぎます。
スケールの目盛りが250mlになったら、そのまま1分35秒まで待ちます。

【手順6】ドリッパーを外す

タイマーが1分35秒になったら、ドリッパーを外します。
できあがったコーヒーは、180mlほどになります。

1分35秒よりも短いと、できあがりのコーヒーがちょっと少なくなります。
逆に、これよりも長いと、コーヒーの成分が抽出されすぎて、渋さが強調されてしまいます。

【手順7】淹れたての一杯を美味しく味わう

淹れたてのコーヒーを、美味しく飲みましょう。
サーバーからコップに移す前に、コップをお湯で温めておくのを忘れずに。

ちなみに、この淹れ方でつくったコーヒーは、冷めてもバッチリ美味しいです。
とくに深煎りのコーヒーの場合、冷めるとチョコレートのような甘さを感じやすくなります。

さて、「そういえば、コーヒー豆ってどこで買えばいいんだろう・・・」と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
続いて、コーヒー豆を上手に選ぶコツをご紹介します。

コーヒー豆の上手な選び方

豆の種類や品質は、コーヒーの味を大きく左右します。
よって、豆を上手に選ぶことは、あなた好みの美味しいコーヒーを淹れるために非常に大切です。

一番のオススメは「あなたの好きなお店が使っている豆」を選ぶこと

お気に入りの喫茶店やカフェがある方は、そのお店で使っているコーヒー豆を売っていないか、店員さんに確認してみてください。
あなたの好きなコーヒーと同じ豆を買えば、まずハズレはないはずです。

お家の近所にコーヒー豆専門店がある場合は、そちらの店員さんにオススメを聞いてみるのもよいと思います。
好みの味に合わせて、色々と教えてくれるはずです。

・・・といっても「いきなり店員さんに質問するのは、けっこうハードルが高い」と感じる方もいるかもしれません。
そんなときは、以下の基準で、ご自分が好きな味のアタリを付けてみてください。

大雑把に言えば「苦味か酸味か」で選んでみよう

究極的に言うと、コーヒーは以下の2種類に分けられます。
「苦いか酸っぱいか」です。

お好きな味に合わせて、以下のような基準で選んでみてください。

  • コクのある苦いコーヒーが好きな方・・・「深煎り」「Deep Roast」
  • 酸味のある爽やかなコーヒーが好きな方・・・「浅煎り」「Light Roast」

そのうえで、店員さんと色々とコミュニケーションを取りながら、ぜひお気に入りの豆を見つけていただけるとうれしいです。

ちなみに、なかなかコーヒー豆を買いに行く時間が取れなくて・・・という方もいらっしゃるでしょう。

そんな場合は、通販で豆を買うという手段もあります。
当店もオンラインストアを運営しており、遠方にお住まいの方を中心に、お買い求めいただいています。
お時間がありましたら、ぜひ覗いてみてください。

次回焙煎コーヒー豆を販売している、喫茶ふでまめのオンラインショップ

ちなみに当店でいうと、以下のような目安でお好みの豆を選んでいただけるかと思います。

▼コクがある苦いコーヒーが好きな方にオススメ

▼酸味のある爽やかなコーヒーが好きな方にオススメ

自宅でコーヒーを飲む際のよくある疑問

ここでは、家でのコーヒー生活を始めるにあたって、かつて私自身が感じていた疑問点にお応えします。

Q1.コーヒー豆って、何か月くらいで飲み切ればいいの?

焙煎日から3か月以内、できれば2か月以内に飲み切るのがオススメです。
「焙煎日」が記載されていない場合も多いので、おおむね購入から1か月以内に飲み切るのがよいでしょう。

そのため、毎朝1杯ずつコーヒーを飲むとしたら、一度に買う豆の量は、最大でも20g×30=600gまでに抑えるのがオススメです。

個人的には、焙煎から1週間~2週間くらい経った豆が、最も飲み頃だと思います。
焙煎から1週間未満の豆は、やや香りが少なくて平面的な味に感じてしまうのです(あくまでも私の感想ですが)。

Q2.コーヒー豆って、どうやって保存するの?

豆の鮮度を保つには、「空気」「高温」「光」の3要素を避ける必要があります。
基本的には、買ったときに入っていた袋のまま、密封して冷暗所で保存すれば大丈夫です。
袋にチャックがついていなくて密封できない場合は、輪ゴムで強めに縛っておきましょう。

冷蔵庫での保存は、食品の匂いが豆に移りやすくなるので避けてください。

2か月以上保存する場合は、冷凍庫を使うのがオススメです(冷蔵庫ではありません)。
その場合、使う分の豆を取りだしたら、すぐに冷凍庫に戻しましょう。
冷凍した豆を常温で放置してしまうと、結露ができて豆が劣化してしまうからです。

Q3.コーヒー豆って、どこで買えるの?

GoogleMapで「コーヒー豆」と検索すると、豆を販売しているお店が見つかるはずです。
カフェや喫茶店でも、自家焙煎のコーヒー豆を売っていることがあります。

通販でも購入できますが、店員さんに相談できない点と送料がかかる点は、ややネックかもしれません。

ちなみに当店のオンライン支店では、送料がかかる分のオマケとして、ドリップバッグ1個を無料で同封しています。
外出先でも、お湯さえあればカンタンにコーヒーを楽しめる優れモノです。
お豆選びのご相談についても、Instagramもしくはオンライン支店のお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。

Q4.抽出し終わった豆は、どうやって捨てるの?

フィルターと一緒に、燃えるゴミで処分できます。
ニオイもとくに気になりません。
むしろ、乾燥させて消臭剤として使用する人もいます。

Q5.浅煎りと深煎りって何が違うの?

めちゃくちゃザックリ言うと、焙煎時間の長さが違います。
「浅煎り」は焙煎時間が短く、「深煎り」は焙煎時間が長いです。

焙煎時間の長さは、味に大きく影響します。

浅煎りは、酸味と香りが出やすいです。
深煎りは、苦味と甘味が出やすいです。

そのため、おおむね以下のような選び方をするのがオススメです。

  • 「フルーティーなコーヒーが飲みたい」「ケーキと合わせたい」という方・・・浅煎り
  • 「苦味のある味が好き」「和菓子と合わせたい」という方・・・深煎り

ちなみに、なんとなく「苦いコーヒーの方がカフェイン量が多そう」というイメージがあるかもしれませんが、実はカフェイン含有量は、浅煎り・深煎りでさほど変わりません。

Q6.コーヒー豆には産地が色々あるけど、結局何が違うの?

コーヒー豆は、産地によって味の違いがあります。
野菜や果物と同じように、標高や気温などによって特徴が変わるからです。

これまた非常にザックリ言うと、以下のようなイメージです。

  • ブラジル産・・・バランスが良い
  • グアテマラ産・・・キレがある
  • エチオピア産・・・独特の華やかな香りがある
  • パプアニューギニア産・・・ナッツのような香りがある
  • コスタリカ産・・・甘味がある
  • コロンビア産・・・マイルドでクセがない

Q7. コーヒーの淹れ方には、いろんな種類があるって聞いたんだけど?

おっしゃるとおりで、コーヒーの淹れ方にはいろんな種類があります。
豆知識レベルにはなりますが、様々なコーヒーの淹れ方について軽くご紹介します。

1. ペーパードリップ
この記事で紹介した抽出方法です。
機械ではなく手作業で抽出することから、「ハンドドリップ」と呼ばれることもあります。

2. ネルドリップ

紙ではなく、布(ネル)のフィルターを使って抽出する方法。
とろっとした舌触りが魅力です。
ゆっくり丁寧に抽出していく様子は、見ていても非常に楽しくて飽きません。
こちらも手作業で抽出するので「ハンドドリップ」の一種ですが、単に「ハンドドリップ」と呼ばれる場合は「ペーパードリップ」を指していることがほとんどです。

3. サイフォン

フラスコみたいな器具を使った抽出方法です。
理科の実験っぽくて、見ていて非常に楽しい。
ただし、割れやすいので注意が必要です(知り合いの喫茶店さんがサイフォンを使ってらっしゃったのですが、割ってしまったと嘆いていました・・・)。

4. エアロプレス

太い注射器のような形をした器具を使い、空気の圧力でコーヒーを抽出する方法です。
手早く抽出できるのと、器具の持ち運びがカンタンなため、アウトドア好きの方の間でもよく使われています。

5. フレンチプレス

ポットのような形状の器具を使い、コーヒーの粉をお湯に浸して抽出する方法です。
紙や布のフィルターを通さないため、コーヒー豆から出る油(コーヒーオイル)の風味も楽しめるのが特徴。

6. コーヒーメーカー
いちいち説明するまでもないんですが、コーヒー豆と水を投入しておくと、全自動でコーヒーを作ってくれます。

7. 水出し
「コールドブリュー」とか「ウォータードリップ」とも呼ばれます。
粉を水に漬け込んでアイスコーヒーを作る方法です。
ちなみに当店では、粉の上に氷を積んで抽出する「氷出し」という方法も使っています。

8. エスプレッソ(モカポット)
厳密には「エスプレッソ」と「モカポット」は別物なのですが、家庭用では割と同義として扱われることが多いです。
蒸気で圧力をかけて、濃厚なコーヒーを抽出する方法です。
モカポットは見た目も可愛いので、コーヒーにハマるとついつい買ってしまいます。
我が家にも、サイズ違いで2台あります。
火を止めるタイミングを誤ると爆発することがあるので、割と注意が必要です。

お家でコーヒーを淹れる3つのメリット

ここまで読んでくださった方には不要かもしれないのですが・・・
最後にあらためて、自分でコーヒーを淹れるメリットをご紹介させてください。

【メリット1】美味しいコーヒーを安く飲める

自分でコーヒーを淹れると、美味しいコーヒーを安く飲める

まずは、超わかりやすいメリットから。
自分でコーヒーを淹れるようになると、年間のコーヒー代が安くなります。

私の場合、少なくとも毎朝1杯はコーヒーを飲みます。
また、日中の仕事の合間にも1~2杯、コーヒーを飲みます。

これをもし、毎回テイクアウトで購入したとしましょう。
すると1日あたり、だいたい500円×3杯=1,500円かかります。

一方、自分で淹れる場合、100gの豆を使って5杯は飲めます。
100g1,000円のけっこう良い豆を買ったとしても、1杯あたり200円です。
よって、1日3杯飲む場合、200円×3杯=600円。

つまり、1日あたり900円の差が出ます。
年間で考えれば、900円×365=337,500円もおトクです。

・・・と言いつつ、「安上がりである」というのは、個人的にはそれほど大きなメリットではないと思っています。
というのも、初期投資として器具を揃える必要があるし、コーヒーを淹れるにはなんだかんだ手間もかかるからです。
コスパ・タイパ的な観点で考えると、実は「めちゃくちゃおトク!」というわけではありません。

より大きなメリットは、次に挙げる2つだと思います。

【メリット2】より充実した一日を過ごせるようになる

自分でコーヒーを淹れると、より充実した一日を過ごせるようになる

「自分で淹れたコーヒーを飲む」という習慣ができると、毎日が少し楽しくなります。
とくに朝の1杯を自分で淹れるのは、効果バツグンです。

私は社会人になってからというもの、以下のようなルーティンを繰り返していました。

22時くらいに帰宅する

なんだかんだスマホを見てダラダラしていたら日付が変わる

サッとシャワーを浴びる

布団にもぐりこむ

出社ギリギリの時間に起きて、適当に着替えて家を出る

ゲンナリ(o^―^o)

これだと、一日が一瞬で過ぎ去ってしまいます。
頭もシャキッとせず、自己肯定感も下がりがちになり・・・という悪循環に。

ところが、朝自分でコーヒーを淹れるようになってから、仕事以外の時間の使い方が確実に変わりました。

色々と考えごとをしながらコーヒーを淹れて、飲む。
時間にするとわずか10分たらずですが、確実に心のゆとりをもたらしてくれました。
生活全体が朝型にシフトしていき、クリエイティブな発想が浮かんできやすくなったのです(当社比)。

で、なぜこの習慣が続くかというと、コーヒーを淹れる行為自体が、めちゃくちゃ楽しくて気持ち良いからです。

ゴリゴリと豆を挽くときの、振動と音。
お湯を注いだときにふわりと立ち昇る香り。
ぷくーっと膨らむ豆の様子。
そして、淹れたてのコーヒーを口に含んだ瞬間にじんわりと広がる、温度と味。

このすべてが、朝いちばんの最もフレッシュな私の五感を、ゆるやかに刺激してくれるのです。
五感を使った朝のルーティンを持つことは、その日一日を丁寧に過ごすことにつながります。
まぁ、ありがちな表現を使うなら、「丁寧な暮らし」ができるようになるということです。

【メリット3】長く楽しめる趣味が手に入る

自分でコーヒーを淹れると、長く楽しめる趣味が手に入る

「長期間にわたって楽しめる趣味になりうる」という点も、自分でコーヒーを淹れる大きなメリットです。

コーヒーってやつは、まぁあの・・・完全に道楽なんです。
インスタントコーヒーとか缶コーヒーもあるこの時代に、わざわざ自分で時間をかけてコーヒーを淹れるっていう。
しかも、そもそもが嗜好品であり、別に飲まなくても生きていけるっていう。
つまり「ムダかムダじゃないか」でいうと、確実にムダなものです。

でも、楽しいんです。

器具を集めるのも楽しいし、豆を選ぶのも楽しい。
ドリップについて色々調べるのも、実際に練習するのも、自分で飲むのも、誰かに飲んでもらうのも、全部楽しいんです。
趣味が高じて、自家焙煎や喫茶店営業に手を出してしまう人もいます(私です)。

世の中にはいろんな道楽があります。
その中で「コーヒー」と出会えたことは、私の人生にとって間違いなく大きな意味をもっていると断言できます。
たぶん、一生続けていくだろうなぁと思います。

長く楽しみ続けられる趣味が手に入るかもしれない。
これは、自宅でコーヒーを淹れる大きなメリットだと言えるでしょう。

いずれも完全に私の主観ですが、ここまで読んでくださった方にとっては、共感していただける内容だったのではないでしょうか(強引)。
ぜひ一緒に、コーヒー沼にハマりましょう。

お家コーヒーを始めて、一緒にコーヒー沼にハマりましょう

今回は、お家でコーヒーを淹れるために必要なアイテムや知識をお伝えしました。
けっこう盛りだくさんの内容でしたが、最後までご覧くださりありがとうございます。

ここでご紹介したのは、あくまでも当店が「いいな」と思って採用しているアイテムや方法です。
コーヒーの淹れ方や道具には様々な種類があり、基本的には「どれが正しくてどれが間違っている」ということはありません。

大切なのは、あなたが「コーヒー淹れるのって楽しい~!」と思えること。
そして欲を言えば、「毎日の生活が以前よりちょっと楽しくなったな」と思えることです。

この記事が、そのきっかけのひとつになれば、非常に嬉しく思います。
ご不明なことがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
可能な範囲でお答えしたいと思います。

コーヒーという道楽をあなたとご一緒できることを、コーヒー沼の底で楽しみにお待ちしております。

当店について
喫茶ふでまめ
喫茶ふでまめ
珈琲と手しごとの店
京都市左京区・出町柳駅付近にある「リバーサイドカフェ」内にて日曜の昼だけ営業する、江戸っぽくてお茶目な自家焙煎珈琲の喫茶店です。

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