今朝の珈琲

大人になってからの学びには「反復」よりも「流用」が必要

喫茶ふでまめ

最近、ぼーっと歩いているときに、「学び方」について考えることが多くなりました。
当たり前なのですが、大人になってからの学び方と、学校の勉強における学び方には、違いがあるように思います。

よく言われるのが、「学校における学びは決められた正解に辿り着くための学びであり、大人になってからの学びは正解のない問題に辿り着くための学びだ」といったもの。
これはこれで正しいと思うのですが、ここでは「学びの深め方」にフォーカスして考えてみたいと思います。

学校における学びは、どちらかというと「反復」によって深めることが多いです。
漢字ドリルしかり数学のチャート式しかり英語のリスニングしかり、いずれも繰り返し繰り返し問題を解くことによって、知識が定着して学びが深まっていきます。

対して大人になってからの学びは、どちらかというと「流用」によって深めていくことが多い気がします。
というのも、学校での学びと比べて、以下の特徴があるからです。

1.全く同じ問題に直面する機会が極端に少ない
2.一場面において正解だったものが、必ずしも別の場面でも正解になるとは限らない

「1」については、発生する課題が多種多様であるがゆえに、不確実性が高く、「これ進研ゼミでやったやつだ!」みたいなデジャブ感が得にくいということです。
「2」については、「前回と同じ対応をしたのに、なぜか失敗した」とか「私が言ってもダメなのに、あの人が言うとすんなり話が通る」といった、ぱっと見では理不尽に思える現象が起こるということ。

よって、学んだ内容をそっくりそのまま適用するのではなく、学んだ内容を抽象化して捉えることが必要です。
ただ、単に抽象化しただけでは、ふんわりとした本質論しか手に入らなくなってしまいます。

そこで必要なのが、抽象化して得たノウハウを色んな場面に流用していくこと。
抽象化→流用→振り返りのプロセスを反復することで、自分なりに腹落ちした、血の通ったノウハウとして定着し学びが深まっていく気がします。

そして、この「ノウハウを抽象化する力」は、学校であれば部活や課外活動によって育まれるものなのかもしれないな、とも感じます。
不確実で理不尽なことが起こる可能性が、机上の勉強の場よりも多いからです。

そう思うと、進学校ほど部活を奨励するのって、めちゃくちゃ理にかなっている気がします。

・・・といったことを朝から考えているのは、私自身が「そろそろ大人としての学び方にシフトしていかなあかんな」と感じているからです。
学び方の変化にようやく意識を向け始めた、年齢的にはガッツリ大人な喫茶ふでまめです。

当店について
喫茶ふでまめ
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珈琲と手しごとの店
京都市左京区・出町柳駅付近にある「リバーサイドカフェ」内にて日曜の昼だけ営業する、江戸っぽくてお茶目な自家焙煎珈琲の喫茶店です。
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